Aさんは珍しくタクシーを使って出社してきていました。会社が終わったら、いつもは疾風のように帰るAさんが、なかなか帰ろうとしないので問いただしてみたところ、迎えに来てくれるはずの父親が車に乗ったままどこかに出かけてしまったとのこと。
福祉タクシー券を使って帰えろうと、タクシーを呼ぶところでしたが、「もったいない」ということで、歩いて駅まで行って、電車を使って帰ろうと、むりやり連れて帰ることにしました。会社から駅まで普通に歩いて約20分。
歩いてみると、会社の前から国道を横切り、駅までの道のりは坂道はないにしても、様々な障害物が有りました。とくに歩道が狭く、車道から車を乗り入れるために斜めに切ってある歩道の部分はAさん1人では横切ることが出来ません。わたしが、後ろから手を貸しても車椅子が車道側に大きく傾きそのまま車道へ降りてしまいそうになります。
黄昏の中を駅に向かうAさん | 行く手には様々な障害物が | 最大の難関である踏切 |
踏切を渡る直前。まだ余裕があります。でも関西で車椅子の利用者が踏切内から脱出が出来ないではね飛ばされ死亡したというニュースが有ったばかりです。
踏みきりにはいり、前輪が線路にかかる |
チョットのタイミングで前輪が線路の間に落ちた |
こうなるとどうしても1人では落ちた前輪を上げることは出来ませんでした。それどころが、私が車椅子の後ろに立ちいつもの容量で前輪上げをやろうとしても、線路に挟まった前輪は簡単には持ち上がらないのです。
この時は警報機が鳴っていたわけではないので、落ち着いて前輪が線路と平行になるようにして、持ち上げると簡単に抜くことが出来ました。
もとく警報機が鳴っていたら慌てていたことでしょう。
おまけ
踏切を脱出した後、30秒ほどして警報機が鳴り出しました。
車椅子で踏切を横断するときは無理せず通行人に1声かけて介助してもらう方が無難でしょう
このあと電車に乗って2駅先まで行き、野田市の愛宕神社のお祭りを見ながら帰りました。
電車とホームの間は隙間も段差も大きく1人では乗れない | |
お祭りの時御神輿を追っかけに夢中に為っていたせいか、ヤクザさんの足に
車椅子があたりそのヤクザさんは体のバランスを崩しました。
車椅子に当り足が痛かったのでしょ。 上野・談 でもね、最初は「子どもは危ないよ。ベビーカーなんてそばに持ってく るなよ!」と怒っていたのですよ。それが車椅子を見たとたんに言葉使い が悪くなった。きっと内心「しまった」と思ったのですよ。 |