「おひさまといっしょに」運動会

1998年5月10日 N市障害者(児)と市民の集い「おひさまといっしょいに」に参加しました。福祉会の会長さんから「上野さんも車椅子リレーに出てね」の一言で私も何故か参加者の1人に。

いつものように迎えに行って会場となるN市中央小学校へ。Aさんの誘導で”駐車場”の大きな看板の前を通過して校舎の裏手へまわったものの、駐車場らしきものは無くて、慌ててUターンして先ほどの駐車場へ。いつもの事ながら方向音痴な2人です。開催式ぎりぎり着いたために駐車場が一杯で駐車場整理係の誘導で入り口近くの隅っこに駐車。

車椅子を降ろしてAさんに座ってもらい校庭の少し柔らかな土の上を車椅子を押し始めたところで係りの人が慌てて飛んできて「御免なさい。車椅子だと判っていれば開場入り口に近いところをご案内したのですが」と言ってくれました。私は「いえいえ全然大丈夫ですよ」と余裕でお返事。最近は車椅子を押すのも慣れたものです。

今日のAさんは上下黒のジャージ。まるでカラスか忍者だねと笑いながら人混みの中へ。福祉会のテントを探しながら進むのですが、有名人のAさんは5メーター進むたびに声を掛けられて前に進めない。私の知っている人などほとんど皆無ですから何となく居にくくてそっと脇に退いてお話が終わるのを待って、また少し進むと声を掛けられての繰り返し。

しまいにはAさんが私を呼び寄せて相手の人に「会社の人で上野さん。 福祉会やお芝居の事でコンピューター関係でいろいろお手伝いしてもらっ ています」なんて紹介始めるものだからこちらも思わず挨拶はするけれ ど、分かれてから「今の人はどんな関係?」といった調子。こんなに大 勢の人の中をAさんの車椅子を押していたら誤解されているだろうなーー と思いつつ進んでいきます。 人混みの中を「すみませーん。車椅子が通ります」と声を掛けながら、何故か砂場の砂の中をうんうん言いながら進んで、テントの中をくぐって・・・・・、実は私達は逆回りをしたために車椅子リレーの前に”車椅子障害物レース”をやるはめに。

やっと福祉会のテントに着いたときにはいい汗をかいていました。

そこで一通りの挨拶を終えて、ふと車椅子のタイヤを見ると右側の空気が抜けている。手で触ってみるとまだ弾力は残っているからパンクではなさそうですが、念のために学校の先生に空気入れを貸してもらえるようにお願いをしました。待つこと10分、やっと見つけて来てくださいました。ところが空気を入れようとしたのですが、どんなに頑張っても入らない!交代でポンプを押したり接続部分を押さえつけてもいっこうに入らない。

諦めてその先生が別の空気入れを探しに校舎へまた掛けていきまた待つこと15分! 替わりの空気入れを持ってきて暫く格闘してもやっぱり空気が入らない。どうにも判らないから「自転車屋に持っていってゴムで出来ている虫を見てもらおう」と判ったような事を言いながら空気入れのクリップを挟む頭の部分をおそるおそるゆるめても一向に空気が漏れる音がしない。結局頭の部分を取り外してみると自転車の部品とは違い、そこには何故か細いねじとロックするようなナットが1つ。おそるおそるナットを緩めてねじの頭を押し込んでみるとエアーが抜ける音が!

なんと通常の自転車のようにゴムの虫が付いているのはなく特殊な構造になっているのしでした。それを知らないばかりに30分以上も車椅子と空気入れ相手に格闘していたわけです。

ここで顔見知りのOさんが登場「この車椅子は競技用の自転車と同じで高圧の空気に耐えるようにフランス製のフレンチバルブが着いて居るんですよ。中のねじを緩めないと空気は入らないよ」だって。いやーー、空気入れを2度も取りに行ってくれた先生と2人で思わず「良い勉強させてもらいました!」

車椅子の空気バルブ

午後1番で車椅子リレーが行われ、私も参加。小学生や中学生も初めて座る車椅子に格闘しながらレースが進んでいきます。楽しみながら体験してもらうのが目的だからレース結果は二の次。でもAさんを初めとする日頃から車椅子を使っている人は早い早い。「さすがマイカーは違うね」「さすがプロ」なんて歓声を受けながらさっそうとゴールイン。
私は日頃のAさんの特訓でカーブもそつなくクリアー。1着でしたが、一緒に走ったのが小学生ではチョット大人げなかったかなと反省。

 車椅子リレー・マイカー組 車椅子リレー・初心者組
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