私は自宅でもインターネットが使えるように回線を引いています。
使うときだけ電話を掛けると言ったダイアルアップ接続ではなく、企業が使うのと同じ専用線を引き込んで常時接続をしています。そのために回線費用として毎月20万円を払い給料のほとんどが消えていくのですが、今までは自分の研究費のつもりで何とも思っていませんでした。
ところがAさんと行動を共にするようになってからインターネットを福祉の世界で役立てないかと考え始めました。手始めにインターネットを使って福祉や障害者、車いすと言ったキーワードを検索すると沢山のヒットが有り、多くのページが障害者自身の手によって作られた物で貴重な物なのですが、個人個人が作っているので内容が限られた範囲であったり、他のホームページへのリンク集であったりします。
また役所や企業が作っている福祉関係のホームページは綺麗で見栄えが良いのですが、うわべだけで内容が薄っぺらで使える物が少ない。私は前々からデータベースとして実用になる物を作りたいと考え、コンピューター関係では実践してきましたが、Aさんとの出会いで福祉関係のデータベースを構築してインターネットで公開することにしました。
手始めに前回のドライブの時にでたJRの駅の話題をもとに全国のJRの駅に関するエレベーターやエスカレーターなど車椅子利用者が旅行する時の必要となる情報を集めることにしました。ほんとうは日本全国JRを使ってAさんと旅行しながら自分たちの目で確認しながら情報収集が出来れば一番良いのでしょうが、そんなことは不可能ですから各JRへ電話をしてたらい回しのあげくそれぞれの広報部から福祉設備の情報を出していただきました。ところが駅毎の詳しい内容までは広報では判らないと言うことで、結局それぞれの駅へ電話して実体は確認する羽目に。全国の駅へ電話を掛けるだけでも電話代が大変な上になかなか電話に出てもらえなかったりで詳細情報は首都圏だけになってしまいました。
続いてNTTの公衆電話のなかで車椅子のまま入れる物をリストアップしようとしました。これも知合いが居る北海道、千葉県、山形県の情報はすぐに集まりました。この調子で全国を調べようと、電話を始めたところで躓いてしまいました。私個人名で問い合わせをしても全く取り合ってくれなかったり調査の目的を尋ねられたりと対応がまちまち。宮城県へ電話したときには文書で申し入れてくれと言われ、手紙を出したものの未だに返事すら有りません。
日本でもインターネットがもてはやされ企業も情報公開だと称して綺麗で立派なホームページを公開し始めていますが、どこも内容が貧弱なのは顧客へ対する情報公開の取り組みが不完全なためだと思っていましたが、実は組織内で系統だって情報を収集し整理する能力に欠けているのではないかと思いたくなってきます。
もう一つ残念だったのはこの話題ににAさんが余り熱心ではなかったこと。というより、インターネットやデータベースと言った事柄が理解できなかったのかも知れません。
最終的に完成したホームページは