車椅子階段を昇る Part1


車椅子は介助者の力量によっては介助者1人でも階段が上れる物なのです


この日はKさんとAさん、私で千葉市にあるモノレールに乗ってみようということになりました。スポーツセンター駅に車を置き、駅の下へ向かってみるとエレベーターもエスカレーターも見あたらず、さっそく先ほど覚えたばかりの階段を昇る方法を使って車椅子を引き上げます。改札口には駅員さんが1人いて、ホームまでは3人で御神輿をしてAさんをあげました。目的地はモノレールに乗ることですから4つ先の運動公園駅で約8分の旅。運動公園駅ではわざわざ千葉駅から1人の駅員さんが駆けつけてきて介助をしてくれました。

駅員さんの話ではモノレールの駅でエレベーターやエスカレーターが整備されているところは千葉駅など大きなところに限られているそうで、これから整備を進めるそうです。

勝田さんが「政令指定都市になったののだからきちんと整備して欲しいな」とぽつりとつぶやいていました。

モノレールは移動手段としてではなく、乗ってみるというのが目的でした。なのに2つの駅で駅員さんの手を煩わせてしまった訳ですが、「運動公園駅ですぐに引き返したらせっかく下までおろしてくれた駅員さんに申し訳ないよなーー」という事になりました。

そう私達は帰りのことまでは考えていなかったのです

結局タクシーを使ってスポーツセンター駅まで戻ることにして電話でタクシーを呼びました。10分もしないでタクシーが到着。特に車椅子の事をお願いしたわけではないのですが、ドアのところに車椅子のマークも付いています。
車椅子のAさんを見て運転手さんがすぐにトランクを開けてくれて車椅子を積み込もうとしたのですが、ちょっとのところで入らない。「おかしいなー。いつもなら入るのですがね」と運転手さんも首をひねっています。

原因は2つ有りました。

1 タクシーは液化ガス燃料を使っているのでトランクに大きなガスボンベが入っています。そのためにクラウンクラスの車でもトランクのスペースは小さくなっています。

2 Aさんの車椅子は介助を前提に作られていないので取っ手が低くなっていますが、折り畳めるようになっていません。そのためにほんの5センチほどの違いでトランクが閉まらなかったのです。

結局私が後部座席でAさんの車椅子を抱えて乗り込むはめに。でも運転手さんも申し訳なさそうにしてくれたし、「車椅子はオーダーメードだから高いのでしょ?」なんてしきりに話しかけてくれました。

 
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